日本/'64年製作/山田洋次監督
村はずれの厄介者が、村人たちから馬鹿にされたことに腹を立て、隠していた戦車で暴走する。
ドタバタ劇ではあるけれども、ただケラケラ笑って終わりではなく、村社会や戦争の遺産など批判性も忘れないところがいわゆる「喜劇」なのだと思います。猪突猛進する戦車の反撃に胸がスッとするための映画だろうと観ていたら、主人公はここぞというときになんとグッと耐える。この部分があるからこそ、戦車という絶対的暴力が家々を破壊しながら闊歩しても、どうも憎めないのです。
ハナ肇の愛嬌はどこから来るのか。