「チャップリンの殺人狂時代」
米/'47年製作/チャールズ・チャップリン監督
様々な女性と結婚しては殺人を犯し財産を盗むことをビジネスとする元銀行員の殺人観を描く。
社会派チャップリン作品。笑いは少なめで、平凡な男の殺人を日常の一風景かのごとく描くことで、逆に人を殺すことの滑稽さを炙り出していきます。「一人殺せば犯罪だが百万人殺せば英雄」という台詞はあまりに有名。もっと滔々と演説ぶるのかと思っていましたがあくまで狂人として言わせるところにチャップリンのバランス感覚があるのでしょう。この台詞すら彼は許せないのだと思うのです。
年をとってもチャップリンはチャップリン。