ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「エド・ウッド」

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米/'94年製作/ティム・バートン監督


人をして"史上最低"と言わしめ、その作品のひどさから現在でもカルト的人気を誇っている(らしい)伝説の映画監督エド・ウッドの半生を描いた伝記映画。ティム・バートン作品ではお馴染みのジョニー・デップが主人公エド・ウッドを怪演しています。キネマ旬報ベストテン第5位。
あまりにもエド・ウッドの人物・言動・行動が突飛で現実味が薄く、最後に登場人物たちのその後が『アメリカン・グラフィティ』よろしくテロップで出るけれども、そこまでも手の込んだフィクションだと思ってました。エド・ウッドは架空の人物かと。だって、あんなに映画作りにとり憑かれた才能ゼロ女装趣味自己陶酔男がこの世にいただなんて!いや、それでも多くの人を巻き込み(抱き込み?)映画を撮り続けられたのは一つの才能か。
ただ、映画自体は面白くなかったです。多分意図してでしょうが全編白黒でB級ホラー映画っぽいつくりに、始まりから拒否反応が。それに加えて、実際のエド・ウッドの生涯自体が波乱万丈で面白すぎて、映画でそれを上回る何かを描けてないのが、「映画」としての面白みに欠けている、というか何というか。ティム・バートンは自分には合わないのかなあ。