ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「三月の5日間」

日本/'06年公演/チェルフィッチュ岡田利規作・演出)


横浜を拠点に活動する劇団「チェルフィッチュ」の、第49回岸田國士戯曲賞を受賞した作品。イラク戦争が勃発した2003年3月の5日間を、渋谷周辺の若者たちの目線から描く。
今までに観た事のないような演劇でした。登場人物が代わる代わる舞台上に現れ、それぞれが経験したことや伝え聞いたことをリレー形式で話すことで進んでいく展開にはただただ呆然とするばかり。また役者は現代の話し言葉そのままで話し、全部アドリブか!?と錯覚するような台詞回しで、かつ山の手事情社のような不可思議な大きな動きをしており、最初からぶっちゃけ引きモード。終いには腹も立ってきたりして(笑)
世界では戦争が起こっていても、デモになんとなく参加したり、デモのことを話すミュージシャンのMCに感動したりはしても、それでも若者たちの生活は何も変わらないという現代の風俗がよく描けていると思いました。でも、のめり込めなかったなあ。