2017-07-22 「ジャズ大名」 日本/'86年製作/岡本喜八監督 明治の夜明け前夜の日本で、ジャズに触れた小藩が自由を奏でる。筒井康隆の同名小説の映画化です。 ぶっ飛んでいるのにカタルシスがないということが、この映画のミソのように思えてなりません。そこにあるのは赤い画面と醸し出される狂気。ラスト、ジャズのフリーセッションにええじゃないかが混濁し、楽器も時代も宗教も超越するなかで、新しい時代の幕開けを背中から眺めることしかできない男と、そこに現れるタモリとチャルメラ。前衛か、おちゃらけか。 それでも古谷一行が凛々しい。