2016-11-09 「日本の黒い夏[冤enzai罪]」 日本/'00年製作/熊井啓監督 高校の放送部員が松本サリン事件におけるマスコミ報道のあり方を取材する形式をとった疑似ドキュメンタリー。 圧倒的な現実の前でのフィクションの底力を見たかのよう。戦後最悪の宗教テロを引き起こした地下鉄サリン事件の前哨戦ともいえる松本の事件。第一被害者の男性が思い込みと決めつけで容疑者として扱われたこの事件は、その後のマスコミ報道にさまざまな問題提起を与えました。なぜ冤罪は生まれたのか、マスコミはどうすべきだったのか。その問いかけはいまだに重い。 中井貴一がテレビ屋さんの功罪をしなやかに好演。北村有起哉の感覚もわかる。