ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「クロウ〜その愛に生きて〜」


日本/公演中/office「未塾」(李悠凜作・演出)


切り裂きジャックが闊歩するロンドンで、引退を余儀なくされた暗殺者が目の見えない女中と出会い心を開いていく。初観劇です。
舞台美術の必要性とか役者の力量とかの前に、ひとえに台本上の台詞量が足りない。舞台を埋めてしかるべき言葉が致命的に欠乏しているがためにストーリーは破綻し、展開はぶつ切りで、人物描写は活きず、シーンがスカスカにみえるのです。過去を背負いながら人はやり直すことが許されるのかという深いテーマがせっかくあるのでそれをしっかりと描いて欲しかったです。
誰を見せる芝居なのかは自明のはずなのに。