「シナモントースト」
昭和と平成の狭間に生まれた名古屋演劇界の若手たちがそれぞれ作・演出・出演をこなす短編集。役者である真臼ねづみによる継続的な企画だそうな。
世代的な流行りのディスコミュニケーションが根底に流れ。記憶を封じた自分との、距離を置く家族との、関係性を築くまでいけない精神世界との、互いに監視され合う社会との、果ては時間との。繋がらない、繋がれない彼らの乗った電車はどこへ行くのか。その全てのエンディングでどれも前を向いていなかったことが一番不安なことだと感じるのです。
色の違う役者陣。もう少し化学反応が観たかったな。