ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「エゲリア」

日本/'12年公演/文学座(瀬戸口郁作、西川信廣演出)


一級の小説を書くために男たちを翻弄させながら文字通り身を削った小説家岡本かの子の波乱の生涯を描く。文学座創立75周年記念公演です。
かの子は岡本太郎の母親だそうで。他人にすがりながらしか生活できないもの凄く弱く幼い人間が、芸術家はかくあるべきという強迫観念に押しつぶされていく姿。それはもう狂気以外の何物でもない。少女漫画を地で行ったというべきか。を多少余裕のある時間と金で紡いだそんな彼女の文章がどのようなものなのか非常に興味深いです。
吉野実紗の体当たり演技。力業。