ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「幸せ最高ありがとうマジで!」

日本/公演中/演劇企画のん・どぅいんぐ(本谷有希子作、ポチ演出)


表向きは普通の新聞販売所、でも裏側はドロドロな家族のもとに変な派手女が乗り込んできて、一家の仮面が脆く崩れ落ちていく。劇作家・本谷有希子岸田戯曲賞受賞作を愛知教育大学大学院生を中心にした「演劇企画のん・どぅいんぐ」が上演したものです。初観劇。
台本としては今まで目にした本谷作品の中で一番面白かったです、受賞歴関係なく。ただ技術不足。ひとえに、見にくいんです。まず演出が散漫で集中できない。次に、具象にしては室内装飾も配置も中途半端だし、稼動装置は視点がブレる原因なのではっきり言って無駄。美術にも観客側の視点が欲しいです。役者の演技だけで見せるには厳しい場面もあり、音照のフォローをより丁寧に考えれば装置面含めて解決できるのではないでしょうか。あれだけのサラの新聞紙を集めた小道具は偉い。
母親役やまだ。明るくも暗くもありバランス良く、年齢不詳で、啖呵も切れる。