ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「ノーアートノーライフ」


日本/公演中(再演)/NYLON100℃(ケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出)


芸術の街パリ・モンマルトルの地下酒場に集う情けなくも微笑ましい日本人たちの群像劇。今回は珍しく再演だとか。劇場でのナイロンは2度目です。
芸術センスはなくてもユーモアのセンスに光りまくった人たち。シリアス色は薄めで、とにかく笑いに笑いました。3時間の長さなんて全く気にならずもっともっと観ていたい、この空気を共有していたいと思えたお芝居でした。今ここにきての再演は震災後のKERAなりの決意表明なのかしら。ノーアート、ノーライフ。演劇だってアートだ。僕もそうありたいと望む。
演技派役者の文字通りの「競演」。前にナイロン観たときも感じたのですが、それぞれの個性を引き立てながら、同時に作品中の登場人物のキャラも立たせるKERAのバランス感覚は凄いです。