ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「WAR〜戦い続けた兵たちの誇り」

日本/'02年公演/TEAM-NACS(森崎博之作・演出)


完全なる平和のために日本を侵略する無国籍軍に集う兵士たちの熱い思いを描く群像劇。北海道の誇る人気劇団「TEAM-NACS」による公演です。
これまでNACS作品にピンと来たことの無かった自分ですが、この作品は間違いなく面白かったです。戦争がある種の「かっこよさ」だけで語られていることへの違和感と武力による平和の肯定についての疑念は最後まで拭えませんでしたが、男たちがそれぞれの人生を抱えながら生きる意味を、誇りとは何かを得ていく様は胸にくるものがありました。脚本のあざとさも音響のあざとさも、でも好き。空軍の浮遊感の演出がお気に入りです。
キャラの書き分けも良く出来ており、20名という役者数(しかも2役もあり)が邪魔にならなかったのも良かったです。