ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「幕末純情伝」


日本/公演中/劇団煙兎(つかこうへい作、降旗あかり演出)


女である沖田総司が彼女に恋する土方歳三坂本竜馬らとともにデモクラシーの機運盛り上がる幕末の時代を生き抜く姿を描く。つかの代表作を若手劇団「煙兎」がおくる160分の大作活劇です。
つか作品を劇場で観るのは初めてだったのですが、台詞の持つエネルギーとそれを発する役者のエネルギーに酔いしれました。汗だくでツラ切って台詞を投げ飛ばす姿に幕末の動乱の中歴史とともにもがいた若者たちの姿が重なって、ラストシーンでは久々に涙が。荒唐無稽な話なのにこれだけの"心"が宿っているのは素晴らしいですね。殺陣と音響操作が少々残念だったのが勿体ない。でもそれをカバーできるだけの面白さでした。ただ客席はもう少し、もう少しだけどうにかならないものでしょうか。
沖田役MOYU、坂本役リーに天晴。ダンス女性陣の色っぽさにも釘付けでした。舞台美術は桜の灯入れなんか特に好きでしたが少々雑いので微修正した方が。