「回転する夜」

日本／'０７年公演／モダンスイマーズ(蓬莱竜太作･演出)

ダラダラ人生を過している兄やその友人たちにコンプレックスを抱いていた引きこもりの弟が、自分自身を見直し一歩踏み出す姿を描く。モダンスイマーズに客演で高田聖子を迎えた公演です。
みんな良い顔しいだったり大ぼら吹きだったり自分の意見がなかったり。自分だけは違う、と強く思う主人公。でも社会で生活するにはそうじゃなきゃやっていけないという現実を見ていないだけ。結局引きこもりの時点で社会不適合者じゃん。ただそれもこれも兄のせいで･･･、という流れで終わるかと思いきや人間そうも重い思想があるわけじゃないんだよという蓬莱竜太の別のシニカルさになるほどと思いました。
同じシーンを何度も繰り返す＝回転する構成が素敵。そしてモダンスイマーズの面々が演技派集団だったことに驚き＆敬服。あとは看板俳優がひとりいたらまた違うのにと思ったり。