「こどもの一生」

日本／'９８年公演／パルコ・リコモーション(中島らも作、Ｇ２演出)

子供の疑似体験をすることで社会のストレスから解放される「ＭＭＭ療法」を受ける患者たちを描くサイコホラー。中島らもによる戯曲をＧ２が上演したものです。
役者がバカをやってる冒頭から段々医療芝居になってきて「おや？」と思わせた末にホラーに引きずり込む。設定と構成の巧みさと役者芝居の面白さが合わさって観ていて飽きないです。ただＧ２演出はいつもどこか上品さが滲み出ていて今回の芝居には合ってない気がしました。もっと猥雑で無茶で勢いで押し切る感じの方がラストが対照的に際立ったのではないでしょうか。映像を使うシーンは劇場で観たらどう見えたのかしら。
生瀬勝久と古田新太はこの頃からやっぱりうまい。華があるとはこのことで。中村有志本業の無駄にハイクオリティなパントマイムはネタかマジメか悩む。あとは入江雅人噛みすぎ。