ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「ふくすけ」


日本/公演中/関西大学学園座(松尾スズキ作、市川レッド演出)


妻を捜す男と頭が極度に大きい少年「ふくすけ」の物語。劇団「大人計画松尾スズキの戯曲を学園座が上演したものです。学園座は去年の6月『大江戸ロケット』以来2度目。
放送禁止用語差別用語が多用されたり障害者たることをネタとした内容など松尾スズキ色の非常に濃い作品。やりづらかっただろうと思いますが、どうも役者のやり切れてなさが見えてしまってました。また1回生が多かったからか台詞回ししかりゆっくりと話が転回していき、ただでさえ重いテーマが更に重く感じました。カラッと勢いで押し切らないと松尾作品はしんどいのでは。センセーショナルな箇所ばかりが強調されるのは本意ではないでしょうし。第9はもっと活かせたような。いや、でも場転。場転が正直しんどかった。
ふくすけ役の人、まさか1回生だとは思いもよらなかったです。断トツにうまかった。照明はもっと遊んで欲しいですね、場転が単調かつテンポが悪いのはそれもあるかも。小道具の赤ん坊のクオリティは素晴らしい。