ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「ハルディン・ホテル」

日本/'03年公演/NYLON100℃(ケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出)


NYLON100℃の第25回公演にして10周年記念公演です。あるホテルを舞台に、10年ぶりに集まった昔の宿泊客たちの、10年前と現在における事件や人間関係のもつれ等が笑いを絶やさず平行して描かれるシリアス・コメディ。記念公演ともあって劇団員総出演て感じ。
内容はあくまで暗め、ですが最後まで笑えます。あんなに悲惨なのに、もう抱腹絶倒なんだから不思議。KERAってやっぱスゴイな。
ナイロンの良い所は、役者がみんな自己を確立しているのにも関わらず役になりきっている所だと思います。みのすけの純粋さに秘められた狂気や、大倉孝二のデカイ体を活かしたオーバーな演技を基盤に、その上に魅力あるキャラクターたちがおり、ナイロン独特の雰囲気をかもしだしているのです。もちろん一度声を聞けば二度と忘れられない犬山イヌコ新谷真弓らも忘れられません。そんなクセのある役者陣の中でも一番ツボにくるのは三宅弘城。なんであんなに面白いんだ!
春頃にやっていた28回公演『カラフルメリィでオハヨ〜いつもの軽い致命傷の朝〜』も観に行けばよかったかなぁ。