ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

シン・ウルトラマン

日本/’21年製作/樋口真嗣監督


災害級の生物が来襲する日本で、人類のために戦う巨大生物の心情を描く。『シン・ゴジラ』を驚異的ヒットに導いた庵野秀明の企画・脚本・総監修により、盟友・樋口がメガホンをとった話題作です。
びっくりするほどリアリティがない。「空想科学」だからこそ現実感が大事だというのは言わずもがななのに。「ウルトラQ」からはじまるウルトラシリーズへのオマージュにあふれた特撮愛映画なのでしょうが、初めましてな人間にはどれもピンと来ないのでドラマを見るしかないのに、それが叶わず、そしてカタルシスもない。残念ながら眠気が勝ってしまいました。
取って代わられた斎藤工、それでいいのか。好きになれる登場人物がおらず、あえていうならメフィラス役・山本耕史が一番人間臭い。