ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

蘇える金狼

蘇える金狼
日本/’79年製作/村川透監督


冴えない経理職員を演ずるタフガイが非合法に金を稼いでいく。大藪春彦の同名小説の映画化です。
何かおぞましいものの化身となった男が積み上げた成功と一瞬の破滅。簡単に人を殺す一方で純情ぶるダークヒーローが、どこか間の抜けた企業重役たちや殺し屋などを相手に無双しながら大金を得ていくストーリーは、いま観てもなかなかついていけない感じがあり。いつかの時代のかっこよさ、というものがふんだんに詰まった作品なのでしょう。
日本でハードボイルドをやることができた稀有な俳優・松田優作