ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「愛の嵐」

愛の嵐 [DVD]
伊/'73年製作/リリアーナ・カヴァーニ監督


第二次大戦後、ナチス党員の生き残りが粛清を恐れながら狂気の愛に溺れる。
こういう作品を観ると、我々が戦前・戦後と簡単に表現しているものの、人間の時間軸は継続しているという当たり前のことを再認識します。極限状態に陥った二人は狂ってしまったのか、それとも自分自身を解放したのか。相互依存の極致としての愛の様は、とてつもなくエロティックで、とてつもなく脆く、とてつもなくはかない。邦題はもう少しどうにかならなかったのかしら。
ダーク・ボガードシャーロット・ランプリング