ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「8分間」


日本/公演中/燐光群(坂手洋二作・演出)


次の電車が到着するまでの8分間にプラットホームで起こる不思議な体験を描く。燐光群は劇場初観劇です。
さまざまな現代社会情勢を取り込んだ"震災後"系作品。繰り返される日常のなかで「何かをしなければ」ともがく人々はあれから時間が止まってしまったことを表しているかのよう。忘れることで前を向くのではなく、前を向くために過去を見つめ直そうという坂手の主張は果たして誰に届くのかは気になりました。たまに挟まれる抽象世界は不必要でシチュエーションのみで描いてほしかったです。
この芝居においては小劇場的演技は抑えられた方が合う。そしていつか生で観たいと思っていた円城寺あやがここで観られるとは。