「満月ドリル」
思い出の埋まった砂浜で関係性の距離を測りかねる人々を描く。名古屋の劇団B級遊撃隊の最新公演です。
円形舞台を砂で埋め尽くしての公演。秋の海なんて行った事も無いけど、どこかフラフラと引き込まれそうになる危ういイメージがあります。「生」と「死」の境界、というよりまさに今作のような両者が混濁した感じの方がしっくりくる。砂に埋めたらひとまずは視界からは消えるけれど目に見えないと逆にそこら辺にあると覚えているだけで永久に無くならないもので。関係性だって同じなんだなと思います。
惚けた可笑しさ。母親役山口未知の力まない感じは良いですね。佃作品は小劇場系より新劇でじっくり観たいです。