ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「NINE」

NINE [DVD]
米/'09年製作/ロブ・マーシャル監督


スランプに喘ぐイタリア映画界の巨匠と彼の周りの女達をエロティックに描く。原作はフェデリコ・フェリーニの『81/2』をモチーフに創られたトニー賞受賞舞台ミュージカルだとか。
主役もフェリーニを思わせる風貌。フェリーニも彼を演じたマルチェロ・マストロヤンニも同時に体現させられたダニエル・デイ・ルイスの苦悩はいかばかりか。才能に惚れられるというのは大いなる孤独なのかもしれませんが、そんなのはよくあるテーマでなんとなく興冷め。きっとロブ・マーシャルは一番最後、オールスターキャストがイントレ上に勢ぞろいするド派手なシーンだけ撮りたかったに違いない。あれを舞台で観れたら倍圧倒されるかも。
女、女、女。贔屓のペネロペ・クルス然り、圧巻のニコール・キッドマン然り。しかし結局はジュディ・デンチの貫禄勝ちかな。