ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「風のピンチヒッター〜再試合〜」

日本/'01年公演(再演)/ランニングシアターダッシュ(大塚雅史作・演出)


弱小野球部に二人の転校生がやってきて、彼らは純粋に野球を楽しむことを思い出す。その照明で名を馳せる大塚雅史が率いた2005年に解散した関西の劇団「ランニングシアターダッシュ」による公演です。初見。
「あと一呼吸の勇気」。自分に自信がもてない男子たちが、様々な困難に立ち向かい成長する。ベタベタな少年漫画設定をここまで清々しくやられたら、もう言うことはないです。手法もカット割が多く漫画的。一陣の風のごとく舞台上で走り抜ける彼らを大塚雅史のカラフルな照明が全力で応援する。関西の人気劇団だった「惑星ピスタチオ」の影響が色濃いも、「爽やかさ」を武器に駆け抜けた傑作だと思います。
ワル役の佐藤太一郎の眼力がすごい。