ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「去年マリエンバートで」

去年マリエンバートで  HDニューマスター版 [DVD]
仏/'60年製作/アラン・レネ監督


偶然の重なりからの恋に揺れる男女の物語。
途切れ途切れに聞こえるパーティーでの会話からはじまり、フランス式庭園とそこに立つ石像が女の心理描写と重なる構成、肉体的なストップモーションを多様した演出。とにかく「芸術映画」な作品で、観ること自体が苦痛なのに何故か目は離せず気づくと時間が過ぎているというなんとも不思議な感覚でした。最後の方になってやっと女の気持ちが理解できてきて、そこではじめて不倫の話なんだなということがわかったのです。
主人公の男役(ジョルジョ・アルベルタッツィ)の顔が見分けられず別の意味で苦労しました。