ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「おくりびと」

Departures [DVD] [Import]
日本/'08年製作/滝田洋二郎監督


職を失ったチェロ奏者が、納棺士という仕事に就き様々な人々の死体に対面することで家族の温かさを感じ取る。国内の賞を総なめにしたうえ、米アカデミー外国語映画賞まで受賞した感動作です。
お涙頂戴ものだと警戒しながら観たのですが、いやいやどうして、勿論泣きはしたけれどもそれよりもコミカルなシーンがいちいちツボにはいって面白かったです。死体を飯のタネにするということで偏見をもたれやすい職種について、主人公が「死」から遠く離れた立ち位置から客観的に見つめる、という設定がわかりやすくて良いですね。なんにせよ妻が出来すぎていて羨ましい。
本木雅弘広末涼子の夫婦も微笑ましいが、ワキを固める人々のうまさが際立ってます。山崎努余貴美子笹野高史吉行和子杉本哲太。わざわざ名前をあげたくなる名演でした。