ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「野獣郎見参!Beast Is Red」

日本/'96年公演/劇団☆新感線(中島かずき作、いのうえひでのり演出)


「男は殺す、女は犯す」を決め台詞に姓は物怪、名は野獣郎が陰陽師の陰謀うずめく京の町で暴れまわる。
内容も演出も殺陣も全部初期らしく荒削りだが、そんなものはもうどうでもいい。とにかく橋本さとし演ずる野獣郎がカッコイイのです。長身二枚目(馬面なのはご愛嬌)、足首まである長羽織をはためかせながら二本の刀を一本のナガモノとして振り回す。馬鹿で単純な中島ヒーローの典型ではあるが、役者がカッコイイとこうまでカッコイイかと。仕込み武器も多くて"オトコノコ"ならみんなワクワクするのではないでしょうか。
でもどうでもいいとは言いながらもやっぱ芯となる脚本が弱いのは勿体ない。野獣郎が活躍するシリーズすら観たいものです。'01年堤真一再演版も観たいなあ。