ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「jam」

日本/'09年公演(再演)/グリング(青木豪作・演出)


ペンションに集まる様々な関係の人々、ベートーヴェンの第9にのせておくる人間模様を描く。人気劇団「グリング」の活動休止前最後の公演です。
惚れたはれたを大人の味付けでみせる。登場人物それぞれにそれぞれのドラマがあり、けれども作品的にバラバラにならず、まるでひとつのジャムのように混ぜ合わさる構成はもはや玄人。ただ一夜、最初から最後までそれほど大きな変化はないけれど、確実に少しずつ動き出しているラストが心地良いです。
「脱出」が「歓喜」。"劇団"というまとまりからの「脱出」も意識しての再演演目、深い。