「容疑者Xの献身」
その頭脳で難事件を解決する天才物理学者が、論理的思考で愛する者の犯罪を隠蔽する天才数学者の頭脳に挑む。東野圭吾原作の月9ドラマ「ガリレオ」が彼の直木賞受賞作チョイスで映画化されたものです。
堤真一のための、そして松雪泰子のための映画。福山雅治や柴咲コウは最早引き立て役に過ぎません。特に堤はすごい。彼は自分の中では万年ギラギラ男のイメージだったのですが、今作では冴えない疲れきった中年男を見事に演じきっています。堤真一であって堤真一ではない、「石神」という男がまさにそこにいました。表情、姿勢、しぐさ。どれをとっても文句なし。
福山VS堤の話のはずなのですが、堤一辺倒。それはそれでいいのですが、物理学者VS数学者の攻防をもっとみたかったです。あまりに主役が空気すぎます。まあ福山がかっこいいからいいのでしょうが。あと、これならTVで観れればいいかな、と思ったり。