ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「夜光ホテル〜スイートルームバージョン〜」

日本/'09年公演(再演)/モダンスイマーズ(蓬莱竜太作・演出)


少年時代から裏の世界で過してきたままに大人になった男たちの心の葛藤を描く。'08年に上演された同作をNHKが主催する「NHKシアター・コレクション'09」において再演したものです。モダンスイマーズは初見。
重い。映画『ガチ・ボーイ』(未見)の原作劇団ということでバカなノリなのかと思っていたのですが、全然違いました。久々に会った昔の仲間。裏の世界から足を洗って地道に働く男とそれを理解できない男。"仲間"でいないと不安で生きていけない男たち。"考える"って何。"幸福"って何。裏が存在するからこそ表も存在し、けれどそこに気付かない、いや気付こうとしないだけか。それでも前に進むためには表でないと。
荻原聖人の抑えた演技からの一瞬の感情の昂りが見事。ついハッとさせられました。他の役者陣も静かなのに、何というか「分厚い」演技だと思います。そしてあのホテルマンは何(笑