アニメ「茄子 アンダルシアの夏」

日本／'０３年製作／高坂希太郎監督

世界３大自転車レースのひとつ"ブエルタ・ア・エスパーニャ"を舞台に、過去を故郷を振り切ろうとするかのごとく勝利目指して走るある選手の姿を描く。黒田硫黄原作の短編漫画を、スタジオジブリの高坂希太郎がマッドハウス製作で初監督した短編アニメ映画です。
劇中のレースシーンは、解説者に本職を置くなどして、本物さながらの緊迫感を演出。最後までハラハラドキドキしますがそれだけではなく、主人公ペペの心情も丁寧に描かれており、ほろ苦くそしてスカッとする素敵な大人のためのアニメと仕上がっています。
アニメで最も苦労するのは「馬」と「自転車」だとよく言われますが、この作品はそんな自転車だらけ。しかも走行時のギア・チェンジなど、細かい所まで描かれた作画に感服。アニメーター泣かせな映画故に短編になったのかしら。現在同じ高坂希太郎監督の続編『茄子２』の製作が完了したそうで、販売のみらしいのですが何らかのカタチで観れたらいいなあと思っています。