ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「新・愛ゆえに」

日本/'06年公演/サクラ大戦・歌謡ショウ(広井王子作、茅野イサム演出)


ゲーム世代でこのテーマ曲を耳にしたことがない人はいないのでは、と言えるほどの人気を博すゲーム「サクラ大戦」。そのキャラクターたちを演ずる声優陣が、自身の役そのままに舞台で歌い踊り芝居をする、10年間続いた「サクラ大戦・歌謡ショウ」のファイナル公演です。
知ってはいたもののゲーム「サクラ大戦」はやったことがないため、漫画版で軽く予習してからの観劇。二次元のキャラを三次元の生身の人間が演じるに際して問題なのは、やはりキャラと人間のイメージのギャップ。その問題をこの舞台では、声優本人が演じることで最小限ながらカバーしています。そもそも、この企画は始めから実写(?)を念頭に入れたもので、キャストの選考段階から芝居ができて歌って踊れるのが条件だったそうで。なんにせよ、原作をあまり知らない自分としては先入観なく観れてよかったです。
話自体は薄っぺら過ぎて、途中飽きかけたりもしましたが、なんせ「ショウ」ともあってタップダンスやら殺陣やら、とにかくお客に楽しんでもらおうという意思は伝わってきました。観客もストーリーは求めていなさそうなので、あれはあれでいいのでしょう。でも設定は面白いので、もっとイイものが作れると思うんですけどね。