ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「THE ANGELS WITH CLOSED EYES」

日本/'91年公演/第三舞台鴻上尚史作・演出)


放射能の充満する世界から隔離された、人間が唯一生き残っている小さな街を舞台に、そこに住む人々の生活を描く。邦題は『天使は瞳を閉じて インターナショナル・ヴァージョン』。劇団「第三舞台」の'88年に公演された『天使は瞳を閉じて』(未見)のイギリス公演版です。
ダンスあり、笑いあり(少なかったけれど)、涙ありと第三舞台らしく盛りだくさん、そして最後には真の幸福とは何かと考えさせられる内容にお腹一杯。これがたった2時間強だとは思えません。第三舞台を観てると、エネルギッシュでテンポのいい演技とリズムのある耳心地のよい台詞に惹きこまれていくのが自分でわかります。至福の一時です。
鴻上はTHE BLUE HEARTSの楽曲をよく使う*1、と何かに書いてありましたが、この作品の中にも、なんと3曲も使われていました。他にも日本の昔のポップソングがたくさん。全部それらしい場面に選曲されていましたが、英国人にも伝わったんでしょうかね。

*1:それが高じて、'04年に全編彼らの楽曲で構成された音楽劇『リンダ リンダ』(未見)を自らの作・演出で上演したのも、記憶に新しい。