「禁じられた遊び」
仏/'52年製作/ルネ・クレマン監督
第二次大戦中、両親を空襲で失い孤児となった少女と、その子を見つけた少年との交流を描いた映画。アカデミー外国映画賞とベルリン金獅子賞を受賞しています。監督は主演アラン・ドロン『太陽がいっぱい』のルネ・クレマン。
十字架で遊ぶという、たぶんキリスト教的にはタブーであろう遊びに熱中してしまう子供たちは「死」という概念がわからないんでしょう。都会っ子の少女はお祈りもできないし十字架さえ知らない子でしたし。最後に少女が少年の名を泣きながら叫んで人ごみの中に消えていくシーンには胸を打たれます。少女がようやく「別れ」(=死?)のつらさに気づいた、という気がしました。家に無事に帰れたのでしょうか、気になります。
音楽がとてもせつなくて、よく合っています。有名な曲なので一度は聞いたことがあるのでは。