ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

友だちのうちはどこ?

友だちのうちはどこ?(字幕版)
イラン/’87年製作/アッバス・キアロスタミ監督


友達の宿題を持ち帰ってしまった少年が先生に叱られないように返してあげるべく奔走する。
なんでもないストーリーなのになぜか最後まで飽きずに観てしまったことにまず混乱しています。ひたむきな少年を温かい眼差しで見守るための映画ではないことは流石にわかるのですが、でもじゃあ何なのかと問われると何も答えられなくて。出てくる人たちもリアルなのかアンリアルなのか判断つかず。不思議な感触の残る映画でした。
主役にババク・アハマッドプール、彼はずっとがんばっている。

突破口!

突破口! [DVD]
米/’73年製作/ドン・シーゲル監督


片田舎の銀行を狙う強盗集団が裏の金を偶然に手にしたことで警察とマフィアに追われる。
自営業のような勤勉さで強盗稼業にいそしむ主人公をどのポジションから観ればいいのか少し戸惑いつつ、でも物語が進むにつれて自然とわかってくるのは巧い。さくっと最愛の妻が死んでしまう冒頭とそこからの波乱の展開はミステリー小説さながらの練り具合で見応えありです。スカッとするようでなんか重たい、複雑な観後感でした。
ウォルター・マッソーはいつ見ても浦沢直樹の漫画に出てくるキャラクターにしかみえない。