ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「朝日のような夕日をつれて'97」

日本/'97年公演(5度目の再演)/第三舞台(鴻上尚史作・演出)


第三舞台の代表作の5度目の再演です。作品紹介は06/12/30『朝日のような夕日をつれて'91』の日記を見てください(→id:totte:20061230)。『〜'91』とキャストの多少の入れ替えが有り、古株の大高洋夫小須田康人は残留、筧利夫は役を変更しての残留、勝村政信京晋佑が抜けて松田憲侍、客演で松重豊が参加しています。
前作から6年を経て、少し勢いに陰りが生じてきたような。そりゃ、初演から16年経ってるわけですからね。大高38歳・小須田36歳ですし。しかしながら、その分テーマがわかりやすかった気もします。前作までの重要キーワードであったパソコンが一般家庭まで普及し、脚本もそれにともなって変化(進化?)してました。バーチャル・リアリティが姿を消し、代わりに"DNA"が効果的に使われていて、より「朝日の〜」の世界に広がりと深みが出たような気がします。彼らは何を待っていたのか、その答えもハッキリと台詞中にあり、今までモヤモヤしてたものがパッと晴れました。
内容的には今作はわかりやすかったですが、全体的には『〜'91』の方が好きです。