「走れメルス 少女の唇からはダイナマイト!」
野田秀樹率いるNODA・MAP第10回公演作品にして彼の代表作のひとつ。この作品は76年の劇団「夢の遊眠社」第2回公演に書き下ろされ、その後5度もの再演が行われており、ファンの人気も高い作品だそうです。
あらすじを書こうとして挫折しました(笑)。ストーリーは、いつものことながら、全くわかりませぬ。しかし野田演劇独特の浪々と語られる台詞や役者たちの勢いは迫力があり、圧倒されつつも心地よいです。空間がどんどん飛ぶので、ついていくのがやっと。
豪華な役者陣。野田秀樹には爆笑。女役好きですよね、はっちゃけててハマりすぎです。古田新太との悪ノリがまた爆笑。中村勘太郎、へたれぶりとその奥に潜む狂気とのギャップが見事。ちょっと台詞が聞き取りにくかったかな。深津絵里は思ってた以上に上手かった。河原雅彦と小松和重は、名前は以前から知っていたのですが意識して観たのは初めてで、ひときわ異彩を放っており印象に強く残りました、さすが。あと、浅野和之、倒れてから立ち上がるのが流れるかのごとくスムーズで凄かった。どうやってるんだろう。他、小西真奈美、松村武、峯村リエ、腹筋善之介、六角慎司、濱田マリ、池谷のぶえ、櫻井章喜らもよかったですが、やっぱり前述の人たちが特に輝いてました。