ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

アニメ「機動警察パトレイバー2 the Movie」

機動警察パトレイバー2 the Movie [DVD]
日本/'93年制作/押井守監督


舞台は近未来、東京で巻き起こるテロを止めるために、一度はバラバラになっていたお馴染の警視庁警備部特車二課の面々の超法規的な奮闘を描く。コミックをはじめ様々なメディアで展開された「パトレイバー」シリーズの映画版2作目です。前作に引き続き監督は押井守で、その年のキネ旬ベストテン第18位と評価の高い出来となっています。
『1』を観た人は明るさのギャップに戸惑うかも。思いっきり押井の趣味に走ったかのような。粗筋として"特車二課の面々の奮闘を描く"と書きましたが、それよりも、テロに翻弄される政府や警察の上層部などの遅い対応や体面にこだわる故の責任の擦り付けなどの様を重点的に描いており、その悪性を痛烈に批判した内容となっています。実際パトレイバーや特車二課はほとんど出てこないし活躍もしません。「パトレイバー」に大きく影響されていると言われる「踊る大走査線」での名ゼリフ「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」に近い台詞もあってニヤリ。
実は観るのは二度目。前回観たときは自分が幼かったこともあり、難しすぎて何がなんだかって感じでした。でも今回観直してみて、そのクオリティの高さと内容の濃さに敬服。