ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

地球の静止する日

地球の静止する日(字幕版)
米/’51年製作/ロバート・ワイズ監督


地球に飛来した宇宙人が世界に対して発したメッセージ。
冷戦下の社会へのアンチテーゼ。愚かな地球人同士の軍拡競争に対し、優れた科学力をもつ統治者としての宇宙人が物申しにやってくるという筋書きは手塚治虫「W3」のようだが、アメリカ的な神の手の存在を感じさせ。批判の矛先は当事者であるアメリカ自身にも向けられており、信頼できるのは科学者のみというのが痛烈。映像はかなり古さを感じるものの、描かれている根幹は現代に通ずるものがあります。
マイケル・レニーとパトリシア・ニール