ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

天守物語

日本/’11年公演/新国立劇場泉鏡花作、白井晃演出)


姫路城の天守に巣食う魔物と地上の鷹匠との恋愛模様。1917年に発表されたが、モノの本によると初演は1950年代だとか。
妖しさ満点、海外ものであればダークファンタジーとジャンル付けたいけど、この作品ではどうもしっくりこない。我が物顔で城の最上階に居を構える魔物が絶世の美女で、主人に腹を切らされそうな凡庸な鷹匠が美男子という設定は、もはやラノベです。ラストにデウス・エクス・マキナのような彫師が現れて大団円というトンデモ展開ですが、関係なく楽しめました。
篠井英介女形が絶品。平岡祐太も役にハマっていて良し。