ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

日本沈没

日本沈没
日本/’73年製作/森谷司郎監督


大規模な地殻変動により国土が消滅する危機に直面する「日本」という国を描く。小松左京の同名小説の映画化です。
単なるパニック映画と侮るなかれ。未曾有の災害に国家は何をなすべきかを痛烈に問いかける物語は、返す刀で、国民とは何か、国とは何かを突きつける。フィクションとしておよそ半世紀前に描かれた警告は、その後の幾たびの震災において、果たして顧みられることはあったのか、これからどのように考え行動するつもりなのか、そこまで問われている気がしてなりません。
問いかけに逆行する言い方ながら”日本人離れ”したタフガイの藤岡弘