阿弥陀堂だより
日本/’02年製作/小泉堯史監督
田舎に越してきた夫婦が、人々と交流するなかで前向きになっていく姿を描く。忘れてましたが観るのは2度目。
とにかく優しい。死ぬことと生きることとがそっと隣り合う生活がそこにあり、都会疲れの夫婦は本当の「生」に触れていく。96歳のおばあちゃん、癌に蝕まれた恩師、喉の病を患う女性。彼らは自然と同化しているようにもみえるのです。阿弥陀堂からの便りは心に届く便り。死はゆっくりと近づき、病はゆっくりと回復し、そして新しい生命が芽生える。大きなサイクルのなかに私たちは生きていることに気づかせてくれる映画です。
寺尾聰と樋口可南子の温かなおしどり夫婦。北林谷栄の存在感と透明感。