ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

獅子王 SHI-SHI-O

米/’16年公演/松竹(作 戸部和久)


人間界に降り立った獅子の子の成長の物語。アメリカ・ラスベガスのエンターテインメントの殿堂で行われた初の歌舞伎劇場公演です。
宙乗りや早替え、本水など歌舞伎のケレンたっぷりに、現代のデジタルアートも取り入れた盛り沢山な舞台。ストーリーを追うよりも型で魅せる歌舞伎はノンバーバルに近い。場面展開も派手なところしかピックアップしないつくりは、まさにエンターテインメントそのものなんだなと再認識しました。まずは今作のように色物からはじめても、いつかはブロードウェイで歌舞伎がかかる時代が来たらいいなと夢の膨らむ公演でした。
市川染五郎中村歌六ほか。