ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「翼の卵」

日本/'18年公演/劇団桟敷童子(サジキドウジ作、東憲司演出)


九州の実家に転がり込んできた長男夫婦と、そこで暮らす家族の物語。劇団桟敷童子は初見です。
グズグズで崩壊しかけの一家と、義理人情に厚い間借り人の解体業者たち。逃れられない血のつながりの苦しさと哀しさは重く切ない。救いのない展開がちょっといい話で終わるものの、弟たちのサイドストーリーが投げっぱなしになってしまってしっくりこず。人間賛歌であるならそこまで目を配ってほしかったです。
客演に原田大二郎。ガタイはいいけど弱っている心優しいおじさんを好演。