ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

グリーンブック

米/’18年製作/ピーター・ファレリー監督


黒人差別の色濃く残るアメリカ南部へ演奏旅行に向かう音楽家と、雇われ運転手のロードムービー。アカデミー作品賞受賞作です。
一番みてくれにとらわれているのは自分自身であって、がさつで素直な相棒がそのメッキを次々と剥ぎ取っていく。人種や移民の問題を抱えるアメリカのヒューマニズムはよくわかったけれど、核心には触れていないように感じます。クラシックとジャズという音楽ルーツそのものが伏線になっているのがニクい脚本でした。
タフガイで黒人嫌いで、でも自分も移民でコンプレックスの固まりなヴィゴ・モーテンセン。気品漂うも、演奏後の笑顔が嘘くさいマハーシャラ・アリ