ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「東京流れ者」

東京流れ者
日本/'66年製作/鈴木清順監督


組を畳んだヤクザの右腕が追手の襲撃や裏切りに遭いながら、綺麗事ですまない世界を知っていく。
めっぽう強いが甘ちゃんの主人公が酸いも甘いも嚙み分けるハードボイルド映画といったところ。言ってしまえば無駄なシーンばかりなのですが、きっと無ければ物足りない気がする不思議な中毒性があります。銃を撃つと画面の色がバサッと変わる演出が演劇的で面白く、これが鈴木清順の美学なのかと納得しました。
若かりし渡哲也。二谷英明の色男さは卑怯です。