ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「大行進」

日本/公演終了/山下残


大洪水で遺された瓦礫の山を彷徨う男。2010年初演作品を、美術と音楽のイベント「アッセンブリッジ・ナゴヤ」のプログラムとして上演したものです。初観劇。
かつてそこに生活があったのだろう。天災なのか人災なのかはわからないけれど、すべてが壊れてしまった。港の近く、もともと税関寮であった建物での上演がそこに意味を、呼吸を追加する。「大」とつくからには行進するのは山下ひとりではないはず。このパフォーマンスから何かを受け取る観客もまた、行進しなければならないのでしょう。
愛らしく、狂気を帯び、不安定な山下残