ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「陥没」

日本/'17年公演/Bunkamura+キューブ(ケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出)


東京五輪を狙って複合型ホテルを開業した昭和の家族の物語。
ケラ作品とは思えない幸福な喜劇。本当にどうしてしまったのかしら。惚れたはれたの人情劇に、シェイクスピア『夏の世の夢』よろしく恋の魔法が無駄にかきまわす。幻に終わった東京五輪とその後の原爆投下を匂わせながらも、みんなが収まる鞘に収まっての大団円ということで、終わり良ければ総て良し。2020年への皮肉も交じっているのかも。
小池栄子は見るたびに良くなっていく。