ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「シアンガーデン」


日本/公演中(ソワレ)/少年王者舘(虎馬鯨作、天野天街演出)


古い共同アパートの住人の話を軸に、各部屋の境目があやふやになっていく。劇作が天野天街ではない最新作です。
少年王者舘らしさはふんだんだし、もはや魔法のような役者出現には毎度感嘆するのですが、どうも緩慢なのは開幕すぐのステージだからなのかしら。星や雨などをモチーフとした縦ラインの物語が、隣室や壁抜けなどの横ラインの構造とクロスする展開は面白い。それでも、せっかくの真夏の公演なのに、夏の匂いのしない作品でした。
鬼と化した夕沈の演技に驚く。こういう声も出るんですね。