ノブをまわすと

その日観た映画や、演劇をはじめとした舞台公演に、ちょっとした感想でも。

「巨神兵東京に現わる 劇場版」

日本/'12年製作/樋口真嗣監督


宮崎駿風の谷のナウシカ」に登場する巨神兵が世界を滅亡させたという「火の七日間」の始まりを描く。庵野秀明企画により、本家であるスタジオジブリ製作にて実現した短編映画です。
たった10分程度の作品の中に、示唆に富むことがたくさんあり。特に世界は突然終わらないというのは面白い。小さな日常に警告が発せられる。それをどう活かすか。渡辺白泉の俳句「戦争が廊下の奥に立つてゐた」を思い浮かべながら、観ていました。目をつぶり、耳を塞いではいないか。この作品が現在公開中の『シン・ゴジラ』に繋がっていくことを踏まえると、さらに考えざるを得ません。
庵野の脚本、樋口の特撮、舞城王太郎の言葉、前田真宏のデザイン、林原めぐみの声。